なんとか意志の疎通がはかれる私には追い風となった 第 2,913 号

ゲリラとアヘン栽培! 7か月の仰天本格ルポ。ゴー

ルデン・トライアングルの村に住み反政府ゲ

リラと共に播種から収穫まで7か月間アヘ

ン栽培。それは農業か犯罪か。タイム

誌も仰天の世界初ルポ。東南アジア

民族抗争の発火点が明らかに!(解説/船戸与一)

1995年10月から翌年5月にかけて約7か月、

私は中国との国境地帯にある、ビルマの反

政府ゲリラ・ワ州連合軍の支配区に滞在した。

世界最大の「麻薬地帯」と呼ばれる、

当地の知られざる世界をまとめた。

作家であれ、ライターであれ、ジャーナリスト

であれ、およそ物書きであるなら誰でもその

人の「背骨」と呼ぶべき仕事があると思う。

単行本でもいいし、雑誌に書いた一本の記事でも

いい。世間で評価されまいが、売れまいが関係

がない。とにかく、「自分はあれを書いたの

だ」と心の支えになるような仕事だ。

私の場合、それが本書である。

「誰も行かないところへ行き、誰もやらない

ことをやり、それをおもしろく書く」

というのが最初の本を出して以来、

約20年変わらない私のスタンス

であるが、そのスタンスを最

もハードに貫いたのがこの本だ。

本書は、日本では評価されず、売れなかったが、

自分で動き回って、本書を英語に翻訳して

もらい、英語版の出版にこっぎつけた。

本書を読んで真っ先にメールをよこしたのは、

当時、米タイム誌バンコク支局にいた、

イギリス人のジャーナリストだった。

バンコクで初めて会ったときに彼は、「100年

後、君はこの世にいないだろうが、この本は

古典として残っているだろう」と言ってく

れた。欧米人は、褒めるときはとことん褒める。

 ワ州。住民の9割以上は、ワという少数民族

が占めている。面積は、岐阜県とほぼ同じ

くらいである。

ゴールデン・トライアングル。和訳は、「黄金

の三角地帯」。タイ、ラオス、ビルマの三国

が境を接するあたりに広がる、麻薬地帯である。

今ではゴールデン・トライアングルの全生産

量の9割以上をビルマが担っているという。

事実上のゴールデン・トライアングルは、

ビルマだと極論してもいいのだ。

ワ州は、「現在はビルマ政府の管轄下にはない」

といったのは不正確で、「有史以来、いか

なる国家の管轄下にもあったことが

ない」のであった。

外部の人間でワ州に長期滞在した者もいない。

植民地時代にイギリスの役人や人類学者が

訪れたこともあるが、調査というより

単なる視察行であった。

私は種まきからアヘンの収穫まで、ケシ栽培

の全工程を体験しようと思っていたから、

どうしても4、5か月は滞在しなけれ

ばならなかった。

もう一つ、ワに興味を示すジャーナリストたち

の障害になっていたことに、ワ州ではワ語

以外に中国語が共通語で、英語はまった

く通じないというのがあった。その

ため偶然にも中国語でなんとか

意志の疎通がはかれる私には

追い風となった。小さな村

の暖かい人間模様、経済、教育。

実際のアヘン中毒とはどういうことか。

高野 秀行 (著)『アヘン王国潜入記』

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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