強い気持ちを持って臨んで初めてプロと言えるんです 第 2,565 号

「世界の王」と讃えられる王貞治氏。
ホームランを打ち始めた頃、「王シフト」
という守備態勢を敷かれていました。
しかし、そのことは王氏にとって
あまり問題ではなかったといいます。
王氏は別の捉え方をしていたからです。

プロとして生きる心得を交えながら
氏にお話しいただいた
『致知』の記事の一部をお届けします。

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(王)

ホームランを打ち始めた頃、「王シフト」と
いう守備態勢を敷かれたこともありました。
打席に入ると、相手チームの野手が
六人も右半分に寄っていたのには驚きましたね。

けれども僕は、率を打つことが目標ではなかった
ですからね。来た球を強く打って、なおかつ
スタンドに入れることが自分本来の打ち方だと
思っていましたから。

何人守っていようが、真芯で打てば野手の間を
抜ける、角度がつけばスタンドへ行く、という
ことで、シフトを敷かれたことは
あまり問題ではありませんでしたね。

むしろあのシフトは、何があっても自分が
よりよい打球を打てばいいんだと、もう一段階、
僕の気持ちを高めさせてくれました。


僕の現役時代には、一球一球が文字通りの
真剣勝負で、絶対にミスは許されない、
と思いながら打席に立っていました。

よく「人間だからミスはするもんだよ」と言う
人がいますが、初めからそう思ってやる人は、
必ずミスをするんです。基本的にプロというのは、
ミスをしてはいけないんですよ。

プロは自分のことを、人間だなんて
思っちゃいけないんです。百回やっても、
千回やっても絶対俺はちゃんとできる、
という強い気持ちを持って臨んで、
初めてプロと言えるんです。

相手もこちらを打ち取ろうとしているわけです
から、最終的に悪い結果が出ることはあります。
でも、やる前からそれを受け入れちゃダメだと
いうことですよね。


真剣で斬り合いの勝負をしていた昔の武士が
「時にはミスもある」なんて思っていたら、
自らの命に関わってしまう。

だから彼らは、絶対にそういう思いは
持っていなかったはずです。時代は違えど、
命懸けの勝負をしているかどうかですよ。

※『致知』2009年8月号より


『致知』の愛読者である王氏の
以下のメッセージも
ぜひお読みください。

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★王貞治氏の『致知』へのメッセージ

『致知』を愛読して十五年以上になる。
本当に世の中に必要な月刊誌だと思う。
私は選手時代から監督時代まで、勝つための
よりベストな方法を常に考え続けてきたが、
『致知』を読み続ける中で自分を高めること、
人の生き方に学ぶことがいかに大切かを教え
られてきた。

他人を慮ることが難しくなったいまの時代だから
こそ、人間学のエキスとも言える『致知』を
もっと多くの人たちに読んでいただきたい。 

王貞治(福岡ソフトバンクホークス球団会長)

致知出版社の人間力メルマガ

 今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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