自分を投影できる人に着目し.その生き様を見.己の指針とする 第 2,294 号

日本人に馴染み深い『三国志』。
大東文化大学教授の渡邉義浩氏は
1800年前の『三国志』の世界から
現代の日本が学ぶべき点は多いと言います。

『致知』の過去の記事から
その一部を紹介します。

★『致知』について詳細はこちら

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(渡邉)

『三国志』から学ぶものは、やはり人の生き様
であり、その信念と行動、盛衰を読み取るという
ことに尽きると思います。

そしてその人の集まりより構成される、国と
いうものの在り方を学ぶことにあるのではない
でしょうか。

三国時代とは、西暦220年にそれまで約400年
続いた漢の支配が瓦解し、中国が魏、蜀、呉の
三国に分裂し、280年に西晋によって再統一
されるまでの60年間を指します。

戦火と動乱の中で数々の英雄たちを輩出した時代
でした。同時にそれまで信じられていた儒教文化
や、漢という国家を神聖視する価値観が完全に
崩壊し、混沌とした先の見えない時代でした。

いまの日本が『三国志』から学ぶべきものを
考えた時、大変興味深い存在が呉の魯粛です。
彼は、柔軟な外交戦術を駆使し、結果として自国
・呉を三国の中で一番永らえさせました。

『三国志演義』では、単なる好々爺と
して描かれている魯粛ですが、戦前を代表する
東洋史学者・内藤湖南氏も、魯粛こそが稀代の
戦略家だったと高く評価しています。

曹操も、劉備も諸葛亮も、「中国は統一せねば
ならない」「漢を復活させねばならない」
という当時の中国の伝統的思想を常に持って
おり、そのために激しくぶつかったと
いえます。ところが、この魯粛という人は、
まったく違う発想で、呉という小国を存続させる
ことのみに指針を置いたわけです。

必要と判断すれば、赤壁の戦いの時のように、
蜀と結び、また魏と結ぶことも厭わず、
周囲の国といかにつきあうかに戦略、智謀の
限りを尽くしました。

周辺国との協調、関係性構築、自国永続という
信念……。現在の日本が目指すべき指針を
示しているように思います。

『三国志』は中国古典の中でも特に実践的な
古典の一つに挙げられるのではないかと思います。
我われ日本人は、歴史を振り返ると、
本当に長い間、この中国古典を学んできました。

そして『三国志』を含む古典や漢文の中に、
日本人としての生き方や信念の「背骨」が
見出せるほどの影響を受けているのでは
ないかと思うのです。

『三国志』の最大の魅力であり、我われが
学ぶべき点は、登場人物たちの信念や生き方、
その盛衰の中から、己が生きる指針を
見出せる点にほかなりません。

演義にはなんと3000人もの登場人物がいる
のですが、これだけいると
「この人は自分と同じパターンの人生だな」
と自分を投影できる人間が必ず見つかります。

その人に着目し、その生き様を見、
己の指針とする。
この『三国志』の読み方の基本を一人ひとり
が実践し、生かす時ではないかと思うのです。

※この記事は『致知』2009年9月号の記事
を編集したものです。

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 今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝! 

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