人の喜びや救済のために使うお金を「生き金」といいます 第 2,309 号

かつて2度にわたる40日以上の断食をやり遂げ、
宇宙の叡智に触れたという陶芸家の北川八郎さん。
防衛大学校を中退後、
サラリーマンとなるも人生の真理を求めて退社、
インドを放浪するなどして辿り着いた熊本県
阿蘇郡で窯を持ったその半生はまさに
波乱万丈です。

壮絶な精神遍歴の末に〝人生繁栄の法則〟を
掴まれた北川さんに、人間の徳と運
ついて伺いました。

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(北川)

九州・阿蘇山中に工房を構え、陶芸に勤しむ
私のもとに、不思議な縁で全国のいろいろな
ところから講演の依頼があります。
私はその話の中でよく、
「徳のレンガを積む人生が大切」
という話をします。

小さいことでも良きことを積み重ねておく
ことで、その人の人生も周囲も豊かに、
笑顔の多いものになっていくと知っている
からです。

では、徳とは何でしょうか。
現代人に分かりやすいように、私は、
「人を救う勇気を持つこと」
「人に悲しみや苦悩から脱出する勇気を
与えることができること」
と説明しています。
またさらに、徳の人とは、不満と怒りを
人生から取り除いた人と言えましょう。

その現れ方は職種や役職によって様々です。
例えば、経営者にとっての徳は、
社員の生活と安らぎを保障し、能力を引き出し、
いまの仕事が人々の幸せに役立っている喜びを
感じさせることにあります。

反対に社員を消耗品のように使い捨てたり、
悲しませたり、貶めたり、その上自分だけが
いい思いをしたりというようでは、
徳のある経営者とは言えず、
その人はやがて失敗の縄にからめとられる
という神のワナにはまるでしょう。

私は長年、多くの経営者に接し、会社を倒産させ
る経営者には三つの共通点があると気づきました。

一つは限りなくお金が好きという点です。
とても欲が深いのです。

二つはあらゆる苦情・失敗を景気や銀行、部下
の能力のせいにして責任転嫁してしまう。
そして他人を責めてしまうことです。

三つには見栄っ張りで自分の都合や所有欲を
優先させて生きるという点です。

そういう人は往々にして「経営者が利益を
追求するのは当然だ。快楽を楽しむことの
どこが悪い」という考えに固執しています。

そういう自己繁栄の考えで会社の舵取りをして
いる限り、大衆の心や時の流れが見えなくなり、
時代の激しい波に流されてしまいます。

自分の利得や快楽のために使うお金を「死に金」
といいます。「死に金」は戻ってこない資金です。
人の喜びや救済のために使うお金を「生き金」
といいます。「生き金」はまたいつか自分や
会社や家庭に戻ってくるお金です。

徳のない経営者は「死に金」で自分の身を
滅ぼし、徳のある経営者は「生き金」をたく
さん使って、さらなる繁栄に繋げていくのです。

※『致知』2010年5月号 特集「精進の

               中に楽あり」より

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 今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝! 

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