安堵という日本語を含めて.毎日言葉が死んでいる 第 2,216 号

字幕翻訳者の戸田奈津子さんか゛
いまとても憂慮されていることがあります。
若い人たちを中心に「字幕離れ」が進んで
いることです。そしてそれは、日本語の崩壊
にも繋がっていると戸田さんは指摘されて
います。


50年以上字幕を手掛けられた戸田さんの言葉に
ぜひ耳を傾けたいものです。

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(戸田)

日本語力という話と少し関連することだけど、
ここ20年の間に若い人たちの間で「字幕離れ」
が進んでいるんです。

つまり、吹き替え版を好む観客が増えてきて
いる。ある時、映画が字幕版と知った観客が
「普通の映画はやっていないんですか」
と尋ねたという話を聞いて驚きました。


その人にとっては吹き替え版が普通の映画な
わけですね。おそらく字が読めない若者が
増えているからなのでしょうけど、日本国と
しても実に憂うべきことでしょうし、文化が
死んでいくことを私もとても心配しています。


これも少し前の話ですが、映画会社から「若い
人は〝安堵〟という言葉が読めないから
〝安心〟に変えてほしい」と言われて、
強く反発したことがあります。
「安堵と安心はニュアンスが全く違う。
それがどうして分からないの」と。


このことが誰も気にならなくなっていると
いうのは怖いですね。

安堵という日本語を含めて、毎日言葉が死ん
でいる。もう、あちこちに死体がごろごろ。


(──確かに日本語の崩壊は深刻ですね。)

(戸田) 

何を基準にしてそうなっているか私には分から
ないけど〝拉致〟を〝ら致〟と書いたって、
それだけでは分かりません。

漢字なら見て意味が通じるんです。
私は絶対に〝ら致〟なんて書きたくないから、
必ず漢字で書いてルビ(読み仮名)を活用する
ようにしています。

そんな例はたくさんありますよ。

日本は世界でも珍しい字幕国なんです。
外国映画を字幕で観る習慣がなぜここまで
日本で定着したのかと言えば、一つには日本人
の識字率が高かったこと。

もう一つは本物志向が強いことです。
ゲーリー・クーパーのようなステキな声は
生で聞きたいという映画ファンは多いはずです。
いわゆるヒーローものの声優さんが吹き替えを
やったって、あの味は出せませんよ。


でも、それすらいまの子には通用しない。
ないものねだりというか、
それが時代の流れなのでしょうけど、字幕を
取り巻く環境の変化は残念ではありますね。

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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