評論家で知られる渡部昇一さんは折に触れて
人間学の大切さをお話しになりますが、
教養と修養の違いについての
お話も大変印象的です。
元駐ウクライナ大使の馬渕睦夫さんとの
世界情勢に関する対談でもそのことを
述べられています。
───────「今日の注目の人」───
☆ 世界動乱の艱難を磨き砂とせよ ☆
渡部 昇一(上智大学名誉教授)
×
馬渕 睦夫(元駐ウクライナ大使)
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【馬渕】
かつて存在していたよき共同体はいま消滅
して、代わりに出てきたのが市場です。
その行き着く先がグローバル市場で、そこに必要
なものは市場の論理、マネーの論理なんです。
人間学は求められていません。
しかし、人材が育つためにはどうしても共同体
精神、人間学に基づく公の精神が必要です。
市場は所詮プライベートな場にすぎません。
【渡部】
私はこの頃、つくづく教養と修養は違うと
考えるようになりました。
舛添要一前都知事の例が分かりやすいと
思いますが、舛添氏は東大出の秀才
でフランス語も堪能です。
この人に教養がないとは言えません。
しかし、修養がないとははっきり
と言えます。
それと同じようなことがいまのヨーロッパの
指導者たちにも言えるのではないでしょうか。
難しい試験に通ってEUの高級官僚になったと
しても、彼らに修養があるわけではありません。
教養は試験で計れるけれども修養は計れない。
修養は学んだことを心で受け止めて、自分を
より高めようと思い続ける努力が求められます。
イギリスでは……
※世界情勢についての興味深いお話は
誌面でご覧ください。
『致知』2017年3月号
特集「艱難汝を玉にす」P20
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『致知』には運命を変える言葉がある
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今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。感謝!