自分の品性・品格を育て磨きあげる = 2-2 = 第 2,786 号

ビジネスの本質つまり本当の利益の追求という

のは、仁義道徳にもとづかなければ、決して

永続するものではない、と私は考えるのである。

 孔子が言いたいのは、正しい道理、正しいやり

方でお金儲けし、出世したのならばそれは

よいことだ、ということだ。

お金はよく集め、よく使う人こそ真に経済の何

であるかに通じている人と言えよう。

特に私たちビジネス界においては、「信」と

いう徳が重要となろう。この「信」という

一字を守ることができなければ、われ

われビジネス界の基礎もあやふやな

ものとなってしまうに違いない。

仁義道徳と経済活動は矛盾するものではないと

いうことだ。すなわち第一の根本となるべき

仁義道徳などの道理は、必ず経済活動と

一致するものであるということだ。

学問と実践の両者がよく調和し、密着すること

で、国の文明が進み、経済力も強くなるし、

人も人格のすぐれた者となっていけるのである。

会社の事業の繁栄は、お互いの利益になること

をよく理解し、お互いに力をあわせられる

ように心がけていくようにしてほしい。

今こそ武士道をもってビジネス道としなければ

ならない。日本人はあくまで大和魂の発現た

る武士道をもってして生きていかねば

ならないのである。

「信用」というのが社会のすべての本であり、

一つの信用が、どんなことにも勝てる力と

なることを理解することが、我が国の

経済界、ビジネス界を堅固に発展

させていくための緊急重要課題なのである。

やはり若いときは、良い師に接して、自分の品性・

品格を育て磨きあげるようにしたいものだ。

ようやく、わが国においても、いわゆるビジネス

教育も進んできたが、どうしても成果を急ぐ

ために知識偏重のものとなってしまっている。

規律、人格、徳義などがおろそかになっている

ということだ。なげかわしいことである。今

後は、このような規律、人格、徳義にも重

きを置いた上で、加えて仕事における自

分の独創性を発揮できるようにして

もらいたいと思うのである。

論語と准南子より言葉を一つずつ

紹介しておきたい。

「毎日新しいことを学び、月ごとにすでに

学んだことの復習と反省をできてこそ、

本当の学問好きといえるだろう」

(論語)

「忙しくて学ぶための時間がないという者は、

時間ができたときにも学ぶことなど

しない者である」

(准南子)

道理にしたがって事をなす者は必ず栄える。

とにかく人は誠実に励み勉強して、自ら運命を

開拓するのがよい。もしそれで失敗したら、

自分の智力が及ばなかったためとあきら

め、また成功したら知恵がうまく活用

されたとして、いずれにしても天命

にまかせればよい。たとえこうし

て失敗したときがあろうとも、

あくまで勉強していけば、

いつかは再び好運に

出会えるときが来るだろう。

渋沢 栄一 (著), 阿部 正一郎 (翻訳)

        『超訳・論語と算盤』

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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