時代の進歩のスピードが
”人間の進化„を超えた──。
そう語るのが、これまでに何万人もの
原因不明の体調不良の患者さんを
診てこられた外山さんです。
では電子機器に囲まれて暮らす私たちは
どう生きればよいのか。
そのヒントをお伝えします。
────────[今日の注目の人]───
☆ 人間の脳は急速には進歩しない ☆
外山 仁(TH東洋総合治療センター代表)
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その中で気づいたのが、冒頭に触れた数多くの
患者様が苦しんでいる不定愁訴は、視覚や聴覚、
触覚といった“五感”への負担が原因
ではないかということです。
特に日本のような先進国では、私たちは高層
ビル群、きらびやかなネオン広告といった
自然とかけ離れた環境で生活せざる
を得ません。
さらにこの20年くらいの間にパソコンや
スマートフォンなどの電子機器が一般
普及し、あらゆる情報を誰もが
瞬時に取り入れることが
できるようになりました。
もちろん、そのことで私たちは多くの恩恵を
得ることができましたが、その一方で
新たな問題が生じました。
それは“人間の脳は急激には進歩しない”と
いうことです。
情報の入力が一方的に過多となり、脳が
処理しきれなくなった結果、現代人の
心身に原因不明の不調が起こって
きているのです。
人間は五感を通じて情報を脳に伝達する
ことで体の内外の状況を感知し、それを
もとに心身をコントロールしています
が、情報量が多すぎると、五感が
過剰使用になってオーバーヒート、
脳疲労を引き起こすのです。
五感から正しい情報が伝わらなく
なることで……
※現代人を襲う原因不明の不調。
それに対処する方法として外山さんが
掲げるのが、「赤ちゃんに学ぶ、
健康エクササイズ」です。
そのユニークで、簡単にできる
エクササイズは本誌でどうぞ!
『致知』2016年10月号
連載「大自然と体心」P136
今回も最後までお読みくださり、ありがとう
ございました。 感謝!