日本の海を守る!島が潤えば人が増え結果的に日本の島として存在感が増す= 2-2 = 第 476号

 日本がこれから東アジア海域における「日本の海」

を守っていくにはどうすればよいか。

 そのカギを握るのは台湾である。

 日本と最も親しい外国、それは台湾だ。

 台湾と交流を進めているのは、

与那国島ばかりではない。

 石垣市も積極的に台湾との関係を構築している。

 そんな台湾との親しい関係は、日本全体にとっ

てもこれからますます重要になってくる。

 北方四島の返還を目指すとなると当然、現在

そこに住んでいるロシア人をどうするか

という問題が出てくる。

 そのためにも、サハリン開発は

重要な意味をもつ。

 私案として、日本企業が出資して、極東ロシア

の中心地であるハバロフスクとサハリンに

合わせて1万人規模の工場を建設する。

 ハバロフスクには、極東開発に必要な重機や

自動車を生産する工場、サハリンには、液化

天然ガスのプラントが効果的だろう。

 職場の少ない北方領土から、ハバロフ

スクやサハリンへの移住を促す。

 そうして人の少なくなったところで、

本格的に返還交渉を進めるのである。

 在日米軍の抑止力を理解する上で非常に参考に

なるのが、在フィリピン米軍撤退後に

南シナ海で起きた出来事だ。

 フィリピンから米軍がいなくなった途端、中国

はあからさまに南シナ海への侵出を開始した。

 その象徴的な事例は、南シナ海に浮かぶ島

「ミスチーフ環礁」の占領である。

 軍事力で劣るフィリピンにはなす術もなく、

南シナ海の拠点となる島を奪われて

しまったのである。

 米軍の抑止力が重要だということに気づいた

フィリピンは、2000年から米軍との

軍事協定を結び直す。

 しかし、時すでに遅し。

 中国に取られたミスチーフ環礁は二度と戻ら

ず、今では中国の海上基地となっている。

 尖閣諸島だけでなく南シナ海や西太平洋にも侵出

する中国から島々を守り、「日本の海」を守る

ためにも、島嶼防衛はきわめて重要だ。

 日本の海を守るためには、海上保安庁や自衛隊に

よる有事への対応だけでなく、平時からの総合

的な政策を取ることも非常に重要だ。

 島が潤えば人が増え、結果的に日本の島

として存在感が増す。

 地域文化を支援していくことも、島の活性化

には欠かせないことだ。

 お祭りなどの伝統行事や伝統音楽や民族文化

があってこそ、地域の中の連帯が維持される。

 石垣島以外では、屋久島なども

若い人に人気がある。

 西表島も一時期はそういう傾向があった。

 これらの島はいずれも、環境保護と開発が

両立しているという共通点がある。

 また、環境を重視した観光業が充実している。

 実は、国境防衛と環境問題の両立というのは、

世界的なトレンドでもある。

 特に、米国ではいち早くそういう考え方が

取り入られてきた。

 ハワイ周辺の島嶼部には、巨大な海洋保護区が

設定されている。

 もちろん、これは環境保護ということ以上の

思惑が込められている。

 環境保護を名目に、島嶼を管轄下に組み入れ、

海洋管理を行うことで海の守りを

固めることができるのだ。

 日本も環境保護を前面に押し出しながら、裏

ではしっかりと海洋管理につなげていく

戦略を持たなければならない。

 それは、国境政策にも通じることだ。

 たとえば、沖ノ鳥島のサンゴ礁保護を強化する。

 その上で、環境観光資源としても積極的に

活用していく。

 国境問題で戦う政治家や外交官、現場の海上保安

官や自衛官を支えるのが、国民の声である。

 なぜ中国はこれほどまでに尖閣諸島の領有権を

主張するのだろうか。

 それは、「日本の海」が豊かな海であり、

「中国の海」が貧しい海だからだ。

 領海とさまざまな経済的な権益を持つ排他的

経済水域を足した面積において、「日本

の海」は世界6位の広さを誇る。

 日本の海は、日本海溝など深い海もあるため、

海水量、すなわち海水の体積でみると

世界4位の海洋大国である。

 そこには、化石燃料、レアメタル、ウラン

などの鉱物資源、食料となる水産資源

などが眠っている。

 排他的経済水域の境界が重要である。

 その海域には、以下の3つの重要な

権益が認められている。

一、海底に眠る資源を調査し、開発する権利。

一、海中を調査し、海水中に浮遊する資源

などを利用する権利。

一、漁業管轄権。

 「日本の海」には、エネルギー問題を

解決し得る物質が眠っている。

 それが石炭、石油に続き、人類が次世代の

エネルギーとして期待する「メタン

ハイドレート」。

 海底にはレアメタルを含んだ多くの価値ある

鉱物がごろごろしている。

 海底はまさに「宝の隠し場所」なのだ。

 日本の沿岸は「世界三大漁場」と呼ばれている。

 「世界三大漁場」とは、北大西洋にあるアメリカ

東海岸から、カナダ・ニューファンドランド島

の東沖に広がる「グランドバンク」と

よばれる海域。

 そして、イギリスからノルウェーにかけての

「北海周辺海域」。

 そして日本沿岸である。

 日本の海は広くて大きい。

 この海を守り、ともに生きていくことこそが、

日本の繁栄につながる。

 山田吉彦

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  今回も最後までお読みくださり、ありがとう

              ございました。 感謝!

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