人材育成は長期的に持続する人間関係で成り立つ 第1,159号

 アメリカに学んではいけない。アメリカ

の開業率は30年間で半減、シリコン

バレーの成功は強力な軍事産業

のおかげ、イノベーション

は、共同体的な組織や

長期的に持続する人間関係から生まれる。

 アメリカは新自由主義的改革による金融

化・グローバル化が進んだ結果、生産

性は鈍化し、画期的なイノベー

ションが起きなくなっている。

 日本はアメリカを模範とした「コーポレー

ト・ガバナンス改革」を続けた結果、

長期の停滞に陥っている。

 これらの実態を知ったうえで、

企業が目指すべき方向とは?

 アメリカのハイテクベンチャー企業を育

てたのは、もっぱら政府の強力な

軍事産業育成政策である。

 シリコンバレーは、軍事産業

の集積地である。

 アメリカ政府は、軍事産業育成の一環と

して、ハイテクベンチャーに対して

公的な資金の供給を行ってきた。

 ITは、インターネットをはじめとして、

軍事産業から生まれたものである。

 ベンチャーキャピタルというビジネス

モデルは、軍に由来する。

 個人を活かすのは、共同体的な組織や

長期的に持続する人間関係である。

 イノベーションの推進力となるのは、営利

目的を超えた組織固有の価値観である。

 イノベーションを推進する最大最強

の組織は、「国家」である。

 老舗を目標に会社を経営すれば、目先の

利益に安易にとらわれることなく、長

期的な視点に立って、従業員を大切

にし、顧客との信頼関係を大事

にするようになり、ひいて

は、イノベーションを

起こすことにも成功する。

 アイデアや技術といった情報というもの

は、その背後に膨大なつながりを

もった情報群が控えている。

 付加価値の高い、目に見えないノウハウ

を生み出し、保持し、そして移転する

といった作業には、人間と人間の

関係、あるいは組織による

長い時間をかけた濃密

なコミットメントが必要。

 ノウハウというものは、顔と顔を突き

合わせて、じっくり教え、実際に

やって見せて、あるいはやら

せてみて、それでやっと

伝授できるのだ。

 そのような目に見えないノウハウまで

含んだアイデアを取り入れようとす

る人間関係や組織は、おのずと

クローズドなものになっていく。

 アメリカ最強の投資銀行であるゴールド

マンサックスは、長期の人材育成を

重視しており、2000年代前まで

は、上級幹部は社内の生え

抜きに限定する慣行があった。

 ゴールドマンサックスは、外部

との長期の関係も重視する。

 取引先にどのような人材がいるか、ある

いは一緒に仕事をする弁護士事務所や

会計事務所にどんな人材がいるのか。

 その目利きをするためには、長期的に

関係を継続しなければならない。

 シリコンバレーでも、歴史的に形成

された濃密な人的ネットワークが

張り巡らされている。

 また起業家、資本家、大企業、そして

政府はコネや人脈で強く結びついている。

 ITベンチャーが集積し、ITのイノ

ベーションが起きる場所がシリコン

バレーという特定の地域に限定

されているのは、シリコン

バレーの人的ネットワークがある

程度クローズドだからだ。

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今回も最後までお読みくださり、

             ありがとうございました。感謝!

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