役者の世界は同じ地続きにある生々しく泥臭い世界 第 3,031 号

 名優の仕事は、熱い。名優の言葉は、深い。

週刊ポスト連載『役者は言葉でできている』

初の書籍化。昨年死去した夏八木勲、蟹

江敬三をはじめ、平幹二朗、松方弘樹、

千葉真一、中村敦夫、林与一、近藤

正臣、前田吟、平泉成、杉良太郎、

綿引勝彦、伊吹吾郎、田村亮、

風間杜夫、草刈正雄ら16人

の名優が登場。名作の

秘話、役作りの真髄を語り尽くす珠玉の役者論。

 日本が誇る役者たちの「知られざる芸談」を

聞き出したいという筆者の熱い思いから生ま

れた本企画。特に夏八木勲さん、蟹江敬三

さんは生涯最後のロングインタビューと

なりました。人生を演技にかけた男

たちの仕事論は、どんな職業にも

通じる「熱さ」が籠もっていま

す。週刊ポスト連載時には

収録できなかった未公開エピソード満載です。

 三國連太郎へのインタビューは、わずか6分

だった。しかし、この6分で天才といわれた

名優の芝居の原点を知り、痛感した。

 その芸が磨かれていく裏側には、映画に負け

ないドラマが息づいていて、その言葉に込め

られた想いは、胸に突き刺さってくるもの

なのだ、と。

 役者の世界とは、我々から遠い煌びやかなファ

ンタジーの世界では決してなく同じ地続きに

ある生々しく泥臭い世界。三國から、そう

教えられた気がした。

 映画は、ギブアンドテイクの世界。いいスタッ

フといい監督、そして役者がかみ合った時に、

最高に面白くなる。

  • 夏八木勲 

肉体というのは、俳優の基本中の基本なり。

  • 林与一

仕事のない時こそ、芸に差がつく。

どんな仕事が来ても、「はい、できます」

と答えられる下準備ができるのは、

仕事がないときだけ。

長くやっていく上で必要なのは、下地と引き

出しだ。休みがあっても家で、ぼうっとするな。

  • 近藤正臣

長い下積み。「時代の妖怪」であればいい。

  • 前田吟

切磋琢磨は、死ぬまで続く。

  • 平泉成

スターになりたきゃ、ベンツに乗れ。

役者になりたきゃ、電車に乗れ。

つまり、役者になりたければ、

電車やバスで一緒に乗っている人を

よく観察しておけ、と。

  • 田村亮

日本には古い名作がたくさんあるんだから、

それを観て、学べばいいと思う。

今は古い芝居をやったら、新しいものになる。

みんな知らないから。

古い作品から盗んで芝居をすると、

今の人には、新鮮に見える。

春日 太一 (著)『役者は一日にしてならず』

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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