終わりがないという曲調は永続性にも繋がっている気がします 第 2,472 号

いまもなお軍国主義の象徴のように思われている
「君が代」。
しかし、その原歌は『古今和歌集』にある、
「愛するあなた、あなたの命が
いつまでも長く続きますように。
そしてあなたがずっと幸せでありますように」
と願う〝愛の歌〟です。

『致知』最新号(7月号)では、
「君が代」に込められた、そんな先人の思いを、
米カリフォルニア州弁護士のケント・ギルバート
さんと〝博多の歴女〟として活躍される
白駒妃登美さんにお話し合いいただきました。

「君が代」の独創性を伝えるお話の一部を
本日はお届けします。

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(ギルバート) 
世界の国歌を見ると、基本的に賛美歌か軍歌
なんです。どこも似たり寄ったりで独創性
というものはありません。


(白駒)
確かにそうですね。

(ギルバート) 
ところが、日本の「君が代」は歌詞として
見ても曲の美しさからしても例外です。
その証拠に1903年にドイツで行われた
「世界国歌コンクール」で一等を受賞して
いますからね。


少し専門的な話になりますが、「君が代」の曲調
は「ペンタトニック・スケール」と呼ばれます。
1オクターブにある7つの音階のうち5つしか使
わない。しかも「君が代」はハ長調ですから、
始まりも終わりも「ド」であるべきなのに
「レ」で始まり「レ」で終わっている。
だから我われが聞いていると、何か曲が
終わっていないような感覚を覚えるんです。

(白駒) 
ケントさんのいまのお話、納得できます。
でも、それが「君が代」の素晴らしさだし、
終わりがないという曲調は
永続性にも繋がっている気がします。

例えば、日本神話の『古事記』などもそうで、
始まりと終わりが明確ではありませんよね。
これは日本の文化の大きな特徴だと思います。

いま「天皇制」「皇室制度」という言葉をよく
耳にしますが、この表現は適切ではありません。
「制度」は誰かがつくったものであり、
誰かの手で終わらせることができます。でも、
皇室は誰かがつくったものではないんですね。
皇室は常に国民と共にある、始まりも終わりも
ない。これこそが皇室の姿なのでは
ないでしょうか。


(ギルバート) 
おっしゃる通りです。

(白駒)
作曲家の団伊玖磨さんが素晴らしい国歌の三つ
の条件ということをおっしゃっていて、
一つ目が短いこと、
二つ目がエスニックであること
 (民族性が表れていること)、そして
三つ目が好戦的でないことだというんです。


団さんが提唱される素晴らしい国歌の条件が
「君が代」にはすべて揃そろっていることは
大変興味深いことですし、
私たち日本人の誇りですね。

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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