「さすが帝国ホテル」を象徴するような感動的なお話 第 2,246 号

創業から連綿と繋がるおもてなしの精神を
受け継ぐ定保英弥社長に、「さすが帝国ホテル」
と評価され続けるための
極意を語っていただきました。

サービス業のみならず
あらゆる分野に通じる
仕事・人生のヒントが満載です。

───────────────────

――現場力を高めるために、日頃スタッフに
よく語り掛けていることはありますか?

〈定保〉 

総支配人になった時から10年以上、
いまもずっと言い続けているのは、
「まずは当たり前のことを当たり前にやろう」
ということです。

帝国ホテルには「9つの実行テーマ」
というものがありまして、
最初の3つが「挨拶、清潔、身だしなみ」
次の3つが「感謝、気配り、謙虚」
最後の3つが「知識、創意、挑戦」なんです。

中でも最初の6つは基本プレーですから、
壊れかけのラジオのように繰り返し
言い続けています。


――当たり前のこと、
基本プレーをとことん追求すると。

〈定保〉 

現場力を高める上で欠かせないのが、
20年以上前から実施している
「さすが帝国ホテル推進活動」
というサービス向上運動です。

これはお客様から名指しで
褒められたスタッフを
「さすが帝国ホテル個人表彰」として
毎月5名ほどを選び、
その中から全スタッフの投票によって
年間大賞を一人決めるというものです。

投票率は非常に高く、
常に90%台後半を維持しています。
これを積み重ねてきたことで、
「こういうサービスは皆で真似しよう」
「こういうサービスにはならないようにしよう」
といった形で、スタッフの
モチベーション向上に繋がっていると思います。

過去の年間大賞の例では、
ルームサービス担当者が客室に食事を届け、
セッティングを終えて退室した後、
閉まったドアに向かって一礼した様子を、
偶然ドアスコープから見ていたお客様が
手紙で褒めてくださったというものも
ありました。


いまでは各部署がそれを真似て
実践に移しています。

何より嬉しいのは、弊社のサービスの多くが、
総支配人や責任者から「これをやろう」
と言われて始まるのではなく、
スタッフたちの考えによって
始められているということです。

――ああ、スタッフが自発的に
創意工夫している。

〈定保〉 

そういうDNAが
脈々と受け継がれているなと思ったのは、
東日本大震災の時のスタッフの対応でした。
震災発生後、交通機関が麻痺し、
帰宅困難となった約2,000名の方々が
帝国ホテルのロビーに避難してこられたんです。

当時私は総支配人でしたから、
すぐに危機対応の現場指揮所を立ち上げ、
現場を指揮する体制を整えました。

しかし、驚いたことに上からの指示がなくとも、
現場のスタッフたちが率先して
ロビーに椅子や毛布を出したり、
備蓄用の飲料水や乾パン、
携帯電話の充電器を用意したりしたんです。

調理のスタッフたちは避難者の身体を
少しでも温めることができればと考えて、
震災の翌朝、避難者全員に
野菜スープを振る舞いました。

――「さすが帝国ホテル」を
象徴するような感動的なお話です

〈定保〉 

震災直後はタクシーを待つお客様で
本館の周りに長蛇の列ができていましたが、
そこにお腹の大きな妊娠中の女性がいて、
あるスタッフがサポートしてあげたのでしょう。

その女性から、
「おかげさまで無事に生まれ、
5歳になりました」
というお手紙をもらった時には
涙が出ましたね。

丸十年経った今年の3月にも、
「あの時はお世話になりました」
というお手紙をたくさんいただきました。
そういうお客様の存在は本当にありがたい
限りです。


(本記事は『致知』2021年8月号
「積み重ね 積み重ねてもまた積み重ね」
より一部抜粋したものです)

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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