彼は本を貪るように読み.独学で多くのことを学んだ = 2-2 = 第 3,022 号

 2009年12月30日、米国諜報史に

残る大惨事が起こった。

 アフガニスタン東部のホースト州にある

CIAの基地で自爆テロが発生。7人の

CIA要員と1人のヨルダン政府関係

者が死亡した。

 この小さな基地を指揮していたのはCIA

きってのアルカイダのエキスパートである。

過去14年間にわたってアルカイダを追い

続けたこの女性は、このテロ組織に

関しては「百科事典」のような

知識を持つ専門家だったが、

このテロで死亡した。

 アフガン南部最大の都市カンダハル。タリバン

運動発祥の地であり、いまだにタリバンの影響

力がもっとも強いといわれる、この人口50万

人の都市に、2010年米軍は大攻勢をかける

計画を立てた。

 「オバマの戦争」の行方を左右するこの重要

な戦闘を前にして、米国とアフガン政府に

亀裂が入った。このカンダハルがタリ

バンにとっての拠点であるだけで

なく、じつは当時の大統領カル

ザイにとっても、その権力を

維持するために不可欠な利権が

集中している場所だったからだ。

 当時のオバマ政権内で大きな問題となった

のは、カンダハルの「カルザイ利権」の

中心にいる同大統領の弟アフメド・

ワリ・カルザイの存在だった。

ワリ・カルザイとその取り巻きは、麻薬取引

などで得た不法な資金を使って、カンダ

ハル州政府をコントロールし、その

腐敗の元凶になっていた。

 2001年のアフガン戦争以降、彼がカンダハル

で「王国」を築けた背景には、アメリカの暗黙

の了解、いやそれ以上の後押しがあったと

いわれる。

 CIAは、現地スタッフのリクルートから複雑

な部族間の情報、敵の動向に関するインテリ

ジェンスまで、ワリ・カルザイに依存して

きており、それゆえカルザイやその取り

巻きの不法行為に目を瞑ってきたと

いう背景がある。

 カルザイ・ファミリーは、米軍の兵站支援

業務でも巨利を得ており、カンダハルを

拠点とする軍閥や犯罪組織と利益を

分け合っていた。

 カルザイの従弟が支配したワタンという企業

グループは、カブールからカンダハルへの

主要幹線道路のセキュリティを牛耳って

いて、事実上、米軍向けの軍用物資の

輸送&補給ラインを押さえていた。

 こうしたトラック輸送の際に、地域の武装勢力

に対していわゆる「ショバ代」を支払うことで、

トラック輸送の安全を確保しており、この

武装勢力にはタリバンも含まれていた。

 つまりカンダハルを中心に、カルザイ・ファ

ミリーと地方の軍閥や武装勢力、タリバン

まで巻き込んだ巨大な利権の構図が

存在していたのだ。

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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