生かされている自分を大切に毎日最善の努力をし感謝して生きる = 2-2 = 第 241 号

 釈尊は『賢愚経(けんぐきょう)』で弟子

たちに次のように語っています。

  過去を追うことなかれ。未来を追う

 ことなかれ過去はすでに過ぎ去れり。

  未来はいまだ来ざりきゆえに、ただ今

 なすべきことを、そのところにおいて

 よく観察し揺(ゆ)らぐことなく、動ずる

 ことなく、よく見極めて実践せよただ

 今日なすべきことを、よくなせ

 誰か明日の死あることを知らん

 過去の出来事を、いくら悔(く)やんでみた

り、未来のことを、いちいち思い煩(わず

ら)ってみたところで、どうにもなるわ

けでなし、それよりも、ただ今の自

分を、いつも最高の状態である

ように、最善の努力をしな

さい、というのです。

 よく禅堂の廊下には、行事の開始を告げる

板木(ばんぎ)がかけてあり、そこには「生

死事大(しょうじじだい)、光陰可惜(こ

ういんかせき)、無常迅速(むじょう

じんそく)、時不待人(じふたい

じん)」と書かれています。

 読んで字のごとく「生死事大なり、光陰

惜しむべし、無常迅速にして、時は人を

待たず」で、時間は刻一刻と過ぎてゆ

き、私達の人生は二度と戻ってこな

いのだから、ただ今の時を大切に

せよ、と戒めています。

 しかし、現在の時を生かし最善の努力を

するには、自分の心身を自由自在にコン

トロ-ルし、フルに働かすことが出来

なければなりません。

 ところが、最近の私たちは、仕事に追い

回されてがんじがらめになり、心身共に

くたくたに疲れ果て、ストレスがたま

り不調を訴える人が増えています。

 これではせっかくの人生も台無しです。

 ストレスとは、カナダの心理学者セリエ

(1982年没)が言い始めた言葉ですが、今

日では主に、社会的な不適応や不安か

ら起こる一種の心身症で、純粋に生

理的な現象であるといわれています。

 私達はとかく、頭や身体を使わずに、

気ばかり使っているようです。

 「病は気から」といわれるように、今の

世の中は、社会機構が複雑化し、対人

関係が煩わしくなっているせいか、

気の病気が増え、心療内科やカ

ウンセリングが大繁盛

している有様です。

 これは決してほめた話ではなく、私たち

は自分の無理や、焦りや、苛立ちから、

自分自身を解放させる必要があります。

 それにはまず、現状に満足し感謝すると

いう、仏教で説く『小欲知足(しょうよく

ちそく)』の精神を生かすことでは

ないでしょうか。

 私自身、すこしおめでたい人間であるせい

か、いくら自分が惨めな状態で苦しくても、

今生きて居られるだけでもしあわせと

考えています。

 もちろん、嫌なことや腹立たしいことは

いっぱいありますが、それらは自分を試

す試金石であると思えば、怒る気にも

なれず、だまされたり、失敗や損を

しても「ダメでもともと」と考え

れば相手を憎んだり、悔しがっ

たりする気にもなれません。

 そして、いつも自分自身に不満を抱き、

周囲に当たり散らしている人を見るに

つけ、気の毒な方だなと思っています。

 人それぞれの生き方があり、どんな生き方

をしようと本人の自由ですが、たとえ、自

分が、今、どんな状態にあろうとも、常

に自他に不満や恨みを抱いて、感謝す

ることを知らない人は、不幸だと

いえましょう。

      ( 仏教伝道協会 みちしるべより )

 今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。 感謝!

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