政界っていうのは敵味方がすぐ変わるんだよ (2-1) 第 144 号

 小泉純一郎はいま、どんなことを考えている

のか? 政界引退後もなお、その記憶が語り

継がれ、人気の衰えも知らぬ元総理。

 「小泉純一郎にオフレコなし」一年生議員

の頃から永田町界隈の記者たちの間でそう

謳われただけあって、ロマンスグレー

の男はざっくばらんに語った。

 果たして、小泉本人は十年の沈黙を破り、総

理退任後初のロングインタビューに応じた。

 そして、2015年10月、親子ほどの年の差が

あり、遠慮というものを知らない一人の

フリーライターと4時間半にわたって

真摯に向き合った記録が、本書である。

 小泉はどうやって原発ゼロを実現するのか。

 国民のコンセンサスを得るために

どんな道筋を描くのか。

 私はそれらを直接確かめようと思って筆を

執り、銀座・伊東屋で買った便箋を7枚

ほど使って、「どうやって実現する

おつもりか?」などと綴り、無謀

とは感じつつ小泉に宛ててみた。

 そして、予想に反して、11日後に

冒頭の返答が来た。

 しかも、自ら携帯電話で直接

掛けてきたのである。

 小泉は、インタビューの会場を東京・赤坂

の小料理店「津やま」に指定してきた。

 若い頃に使えた政治の師・福田赳夫に紹介

されて以来、約40年も台所として通い

詰める名店だという。

 案内された部屋にはロマンスグレーの

男が一人で座って待ち構えていた。

 「どうも、初めまして」「オッ」

男は陽気にワンフレーズで返

して、こちらを振り返った。

 正真正銘の元総理であった。

 「そこの真ん中が常井さんの席ね」小泉

はすくっと立ち上がり、上座を指した。

 2005年8月、郵政法案が参院で否決され

た後、記者会見で衆院解散を宣言した

姿が印象に残っています。

 当時、ちょっと酒を入れて臨んだと

いう逸話がありますが?

 「ちょっとじゃないよ。

 2合ぐらいだな。

 2合では全然赤くならないよ。

 平気な程度は自分でよくわかっている。

 酒と女は二ゴウまでって(笑)」(小泉)

 「竹下内閣の消費税国会(1988年)。

 国会対策委員長が渡部恒三、俺が筆頭

副委員長、官房長官は小渕恵三、副

長官が小沢一郎だった。

 私は安倍晋太郎幹事長に『政調副会長に

なりたい』と言ったの。

 国対は合わないから。

 だけど、安倍さんに「いい勉強になるから」

と言われて、仕方なくやった。

 渡部さんには『清和会(安倍派)は一番

国対に相応しくない人間を連れてきた』

と言われたっけな」

 「野党の国対委員長を相手に、昼間はケンカ

しながら、夜は料亭で各党別々に接待して、

毎晩酒飲むんだ。

 『吉兆』『小安』『金田中』とかに

行くのが国対の仕事だった」

 「当時の社会党なんて横暴だったん

だけど、夜は仲良くするわけ。

 別に大した話なんかしないよ。

 バカ話するだけなんだけど、

それが大事なんだよ」

 「翌朝は、早くから国会内の自民党の

国対部屋に誰かいないと必ず野党に

文句言われるんだ。

 昼間も、ずっとその部屋にいなきゃいけない。

 渡部委員長がいない時は俺一人で詰めるん

だから、それを一年間続けたんだから、

あれで俺も相当勉強になった」

 「政治家は人が育てるっていうより、

自分で勉強するものなんだよ。

別に派閥で教えているわけじゃないよ」

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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