鍛え抜いた知能から生み出されてくる 第 772 号

 「負けるが勝ち」という倒錯の達人、ヘブライ的

時間、偶像否定で頭がよくなる因果関係「現世

利益」気質、高度管理社会を動かす数学的言語、

神聖なる日常生活のマニュアル化、「エクソ

ダス(脱出力)」、強烈な平等主義否定、

ニューリッチ量産、リスク志向、他…。

 成功を読み解く30の遺伝子。

 従来の「ユダヤ本」を超越。

 長年、研究に携わってきた著者が初めて

明かす、苦境を財産に変える錬金術

 ユダヤ系の世界的「離散」の開始は、カルデア王

ネブカドネザルによるバビロン捕囚、および

ローマ帝国による滅亡以後だ

 この離散こそ世界各地に寄留国を保持、相互

に連携しあって、国際的通商ネットワーク

を構築する力の源泉となった。

 ユダヤ系の主流の産業は、アパレル、玩具、

スーパーチェーン、小売チェーン、金融、

出版、サービス、メディア、不動産と、

昔の基準からいえば、「隙間(ニッチ)」と

呼ばれる分野である。

 土地という昔の精神安定剤的資産を持て

なかったユダヤ系は、お金になるなら

何でもやって食いつないだ。

 廃品回収はいちばん手っ取り早かった。

 アメリカの屑鉄産業(スクラップ・

メタル・ビジネス)の90%は、今

もユダヤ系が押さえている。

 「隙間」は、お金になる。

 「隙間産業」の最大の利点は、先代の蓄積

抜きでいきなり巨富をつかめる点だ。

 市場こそ、リスクの震源地だ。

 リスクに耐え切るには、異常な精神力がいる。

 最大のリスクは資金なしで取引に入ること

だが、ユダヤ系はこれを得意とした。

 ワシントンDCは、ユダヤ系が集中

している都市の一つだ。

 政治の中枢ワシントンDCへの集中は、政府高官、

ロビイスト、シンクタンク、選挙参謀などの

ユダヤ系人材の多さに照応している。

 政権が交代すると、旧政権の高官らはシンク

タンクに戻り、他方、新政権にはシンクタン

クから高官ポストへの任命が相次ぐ。

 節約と並行するのが資産管理だが、『トーラー』

(聖書・モーセ五書)にはこう書かれている。

 「人は常に資産を以下の3つの形で」

保持すべきである。

 3分の1は不動産、3分の1は商品、

残りの3分の1は当座資産だ」

 かつて土地と武器の所有を禁じられた

ユダヤ系は、寄留国全体に金融・通商

ネットワークを広げやすかった。

 さらにユダヤ系は、キリスト教徒とイスラム教徒、

敵対する双方の勢力圏にまたがってネットワーク

を広げ、両者の仲介役として現金を動かさずに

手形だけ動かす機構を早くから構築していた。

 ユダヤ系がずば抜けて多いのが、

弁護士と医師である。

 少ない資金力でなれる専門職は弁護士である。

 今日、アメリカの弁護士は74万人で、その

15%がユダヤ系だといわれている。

 ユダヤ系弁護士の弁舌と法廷戦略は、『タルムード』

(ユダヤ教律法とその解説書)の解釈で鍛え抜いた

知能から生み出されてくる、といわれている。

 越智道雄

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今回も最後までお読みくださり、ありがとう

            ございました。感謝!

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