発想とは面白さの発見である 第 1,895 号

 日本の芸術や文化を見渡せば、さまざまな

新しい価値を生み出してきました。そうし

た伝統文化を「型通り」と言う人もいま

す。けれども、「型」があってこそ

「型破り」もできる。それこそが、

日本の創造力の源泉なのです。

 本書では、日本人なら誰もが知っている有名

な歴史上の人物五人を取り上げ、彼らの

類い稀な発想力・創造力の素晴ら

しさをご紹介します。

 取り上げるのは、能を大成した世阿弥、武道

を極めた宮本武蔵、俳句を創始した松尾芭蕉、

わび茶を完成させた千利休、そして江戸時

代を代表する浮世絵師である葛飾北斎です。

 彼らはどのようにして、それを成し遂げたのか。

その発想のポイントを見ていくことで、どのよ

うに工夫していけば新しい価値を生み出す

ことができるのか、現代社会で働いたり、

学問をしたりする私たちに必要なこと

を学ぶことができるはずです。

 本当に勉強ができる人は教科ごとの落差が

ほとんどない。それは、上達の普遍的

原理をつかんでいるからだ。

 そういう人は、会社に入って資格を取れと

言われてもすぐにコツをつかんで試験に

合格する。東大の卒業生には、そう

いう人がたくさんいた。彼らは

会社に入ってからも、どん

どん試験に合格していく。

 上達のコツを掴むには、何か一つでいいので、

自分が上達した経験のあるものを思い起こし

て上達の記録を書き起こしてみることだ。

 宮本武蔵の哲学の根本は、「上達の原理を

掴む」ということだ。そのためにすべき

ことは、「よくよく吟味、工夫、

鍛錬する」ことだ。

 発想力は「目の付け所」である。松尾芭蕉

に学ぶ。芭蕉の発想力を一言でいうな

ら「目のつけどころ」である。

 「茶の湯」は何を芸術にしたのか。茶の湯は、

単にお茶を飲むだけのものではない。お客さ

んを招き入れて、食事をしたりお茶を飲ん

だりして語り合い、気持ちよく帰っても

らう、そのすべてが茶の湯なのだ

 発想とは面白さの発見である。

 千利休と美意識を共有した古田織部。

 江戸時代のクールジャパン。葛飾北斎。

 売れることにこだわった葛飾北斎。北斎は、

徹底的に売れることにこだわった人だった。

 90歳にして「もっと上手くなれたのに」。

 北斎に学ぶべきことは、何にもとらわれず、

ただ向上を目指す心意気だ。年齢に関係な

く、ひたすら技術の向上を目指した北斎

の態度は、高齢化社会に生きる我々に

も示唆に富む。死ぬ間際にも、まだ

上達をあきらめていない。あと

10年、いやあと5年あれば

ちゃんとした画家になれ

るのにと、北斎のような

レベルの人が言うところに凄みがある。

 北斎のこうした、やりきっているから

こその軽やかな人生観というもの

も見習いたいところだ。

 齋藤孝『型破りの発想力:武蔵・芭蕉・

    利休・世阿弥・北斎に学ぶ』

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 今回も最後までお読みくださり、

   ありがとうございました。感謝!

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