水谷さんは砂の大切さを肌で感じていたのかもしれない = 2-2 = 第 318 号

 水谷に近い土木業者はこう語る。「ここ

から40年以上、前田建設の土木工事は

よそに行かんことになっている。

 前田の下請けは水谷一本槍です。

 事実上、見積なし。

 水谷の言うがまま、他社との相見積も

いっさいとらんで、水谷に工事を

任せるようになったんです。

 やがて全国の前田の仕事を

水谷が取るようになった」

 水谷功にとっても、この手取川ダム

工事は、ひとつの転機になった。

 このときはまだ第二工事部長として、

現場で陣頭指揮に立った。

 建設業者にとって、今も昔も工事

現場はなにより大切な場所だ。

 本人はそこで前田建設の社長だった

前田又兵衛との人間関係を構築

していったという。

 「天の声」とは、決まりかけている受注

業者を差し替えるための手段であり、そ

れを要請するときの裏金が必要だ。

 大雑把にいって、政治献金には、「純

粋な挨拶料」「保険料」「天の声の

代金」という3種類がある。

 裏か表かは別として、それらはいずれも

工事受注の礼金であることに変わりない。

 土木工事とコンクリート

は切っても切れない。

 ダムやトンネル、道路や空港にいたるまで、

建設工事において最大の原材料がセメント・

コンクリートであり、そこには砂や

砂利が欠かせない。

 工事のなかでも、いちばん費用

のかさむ材料である。

 関空の埋め立て工事しかり、

羽田空港の護岸工事しかり。

 砂や砂利の確保は建設業者にとって、

工事受注のキーポイントになると

いっても過言ではない。

 ところが日本の砂はすでにとり尽く

され、枯渇しているのが現状だ。

 最も大きな工事の原材料だけに、できる

だけ安く、しっかりとした砂はないか、

ゼネコン各社は大規模工事になる

と必ずといっていいほど、

砂を求めて奔走する。

 大プロジェクトのあるたび、砂の

争奪戦が繰り広げられてきた。

 ひいては、それが砂利利権と

呼ばれるようになる。

 あるゼネコン幹部は解説する。

 「土木業者が使う砂には、

海砂と川砂がある。

 川砂は塩分を含まないので、コンク

リート中の鉄筋をサビさせない。

 それで、ビルやトンネル工事

などに重宝される。

 一方、塩分のある海砂は塩抜きをしても、

鉄筋を劣化させる恐れがあるので、埋め

立ての基礎工事などに使う」

 日本とおなじような丘陵山岳地帯が国土

の大半を占めるからこそ、北朝鮮に

は川砂や海砂が豊富にある。

 建設業界の中でも、そんな北朝鮮の

良質な砂に、真っ先に手をつけよう

としたのが、水谷建設である。

 別のゼネコン幹部が、中部空港

の工事について説明する。

「中部空港の成功体験があったから、

水谷さんは砂の大切さを肌で感じ

ていたのかもしれない。

 とにかく利権には目ざとい

会社ですからね。

 砂利はまさしく利権の塊のようなもので、

そこには政界工作も必要になる」

 空港建設をはじめ運輸行政における

二階の影響力は、はかり知れない。

 近い例でいえば、2010年に倒産した日本

空港(JAL)があそこまで延命できたの

も、その神通力のおかげだとされる。

 また二階は、和歌山県議時代から県議会

関西国際空港特別委員長を務めてきた、

関空のスペシャリストだ。

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  今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。 感謝!

              

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