思いやりっていうのは魔法の香水なのよ 第 956 号

 アジア6か国で271校の設立に携わり、

現地の人々に感動と笑顔の輪を

広げている谷川 洋さん。

 その活動の原点には、幼い頃に諭され

たお母さんからの教えがありました。

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 谷川 洋(アジア教育友好協会理事長)

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 振り返ると3つの試練が私を

導いてくれたなと思います。

 第一の試練は1948年、私が満5歳

の時に起こった福井大地震です。 

 家から2キロほど離れた場所が震源で、

小さな町の家屋の大半が潰れました。

 私はすぐ上の兄と家にいたのですが、

逃げる間もなく下敷きになりました。

 慌てて戻ってきた父が鍬で屋根瓦を

叩き割って助け出してくれたのです。

 中学生になった時、私は

兄と約束をしました。

 「俺たちは神様に助けてもらった。

だから世の中のためになる人間

になろう。これはおまえと

俺の約束だ」と。

 また、当時は日本中が貧しくて、地震の

後も食うや食わずの生活が続きました。

ある日、家に物乞いの

お婆さんが来ました。

 すると母はお櫃に残っていたご飯

をおにぎりにして、お婆さんに

渡してしまいました。

 私は文句を言いました。

 「お母ちゃん。僕もお腹が空いている

のになんでよその人にあげちゃうん

だ」と。母は答えました。

 「思いやりっていうのは魔法の香水

なのよ。優しい純な気持ちで人に

かけようとすれば、知らん

うちに自分にもかかっちゃうのよ」

 その時は意味が分かりませんでした

が、この仕事を始めて母の言葉

を噛み締めています。

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『致知』2018年3月号【最新号】

特集「天 我が材を生ずる 必ず用あり」P46

今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝

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