仕事で大事なことは信頼関係であり「約束を守る」ことが最も大切だ 第 2,377 号

創業200年以上の歴史を誇る清水建設。
売上高1兆4千億円、社員数1万人を超える
国内有数の大手総合建築会社です。

その社長、会長を歴任する宮本洋一氏
(掲載当時:社長)に伺ったビジネス人生の
礎を築いた20代当時の貴重な体験談
お届けします。

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〈宮本〉
いまでも鮮烈に記憶していることがある。
ある現場で、鉄筋圧接工の親方に、

「次はこの日に来てください。それまでに
こういう段取りをつけておきますから」

と約束していたにもかかわらず、
作業が予定どおり進まないまま、
当日を迎えてしまった。
彼は現場に現れるや否や、

「これじゃ、仕事にならない。俺たちは
請け負った仕事をして日銭を稼いでいる。
部下にもちゃんと給料を払わなきゃいけない。
どういうつもりだ。
もう二度とおまえのところには来ない」

と言って、怒って帰ってしまったのである。

それまでその人とは非常に仲良くしていて、
信頼関係を築けていたのだが、
私のたった1回のミスによって
ひと溜まりもなく関係が壊れてしまった。
当日までにきちんと段取りをつけることが
大前提であるし、
それが仮にどうしてもできなかったとしたら、
前もって事情を説明し、「あと1、2日延ば
してほしい」と言うのが筋だろう。

結局その時は、その会社の社長が取り持って
くれて、その後も継続して仕事を頼むことが
できたのだが、完全な関係修復にはなかなか
至らなかった。


仕事は一人ではできない。
いろいろな人との連携によって
つくり上げていくものである。
ゆえに、仕事で大事なことは信頼関係であり、
信頼関係を築くためには「約束を守る」
ことが最も大切だ。裏を返せば、「できない
約束はしない」ということである。

建設現場では「段取り八分」とよく言われて
いる。準備、段取りさえきちんとできていれば、
その仕事の8割は完結したようなもの。


これも仕事を遂行する上で要となる教えだろう。
段取りの大切さ、それを疎かにした時に
失うものの大きさを、私は身を以て学んだ。

(※本記事は月刊『致知』2015年6月号
連載「二十代をどう生きるか」より
一部を抜粋・編集したものです)

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  今回も最後までお読みくださり、

      ありがとうございました。感謝!

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