人口減少は.あらゆる方面に深刻な問題をもたらす 第 959 号

 日本の人口減のことは、よく耳にします

が、このまま人口が減り続けてしまった

ら、日本は一体どうなってしまうの

か?については考える機会が少

ないかもしれません。

 産経新聞社論説委員である河合雅司さん

のお話に、その厳しい現実を

突きつけられます。

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 河合 雅司(産経新聞社論説委員)

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 戦後、一貫して増え続けてきた日本の

人口が、2008年をピークに初

めて減少に転じた。

 世間では「人口減少」とか、「少子高齢

化」という言葉が盛んに飛び交うよう

になり、おそらく読者の皆さんの

中にも、気になっている方は

多いことだろう。

 しかし、このまま人口が減り続けたら私

たちの生活がどうなるかを、リアルに

イメージできている人はまだまだ

少ないのではないか。

 例えば医療だ。政府は、医師不足の解消

に向けて「医学部の定員数を増やす」

という政策を進めてきたが、そん

な単純な話では済まない。

 看護師から清掃スタッフまで様々

な職種で人員を必要とする。

 さらには病院を建てる人、医薬品や医療

機材を開発する人、それを運搬する

人等々、医療を支える人材の

裾野は相当に広い。

 ところが少子化で若者が減ってくると、

担い手はどんどん足りなくなり、それ

まで当たり前に行われていた医療

が運営できなくなるのである。

 一方で、高齢化がさらに進めば、がんや

心臓病、脳疾患など重篤な病気を患う

高齢者がますます増えていくだろう。

 そうした病気の手術には、優れた医者や

設備に加え、大量の血液が必要となる。

 ところが若い人が減れば献血が追いつか

なくなり、手術を行うことが

不可能になってしまう。

 医療の分野ばかりではない。

 少子化による人口減少は、あらゆる

方面に深刻な問題をもたらす。

 この頃は、「注文は殺到しているのに、

人手不足だから断らざるを得ない」と

いう経営者の嘆きをよく耳にする。

 企業では、働き手不足が今後ます

ます深刻化していくだろう。

 特に若い社員が減れば、企業成長の

生命線ともいえる新しい発想や

イノベーションが起こり

にくくなり、存続が困難になる。

 勤労世代の減少は、農業に携わる人の

減少にも直結し、深刻な食料危機

にも繋がっていく。

 音楽やファッションなど、新たな文化

の担い手も減り、金メダルを狙える

有望なアスリートも極端に少なく

なるなど、あらゆる分野で

人材を輩出できなくなり、

社会の活力が著しく損なわれていく。

 さらに人口減少は、警察官や自衛隊員、

消防士といった若い力を必要とする

仕事の人員確保にも容赦なく襲いかかる。

 私たちがこれまで当たり前に享受して

きた「安全・安心」の確保が、足元

から崩れ去ろうとしているのだ。

 若い力が乏しくなり、国防や治安、

防災機能が低下したならば、

社会の破綻に直結しよう。

 2050年頃には国土の約2割が「誰も住ん

でいない土地」に転じると予測される。

 さらに時代が進んで、スカスカになった

日本列島の一角に、外国から大多数の

人々が移り住むことになれば、武

力なくして実質的に国内に

「外国領」ができるようなものだ。

 このままでは、日本という国家

は早晩成り立たなくなる。

 私たちはこの〝不都合な真実〟から目

を背けず、それに立ち向かって

いかなければならない。

※人口減という現実を、私たちは手を

こまねいて見ているだけで

いいのでしょうか。

 具体的な打開策はあるのでしょうか。

 河合さんの提言については、ぜひ

3月号の『致知』をお読みください。

『致知』2018年3月号

      連載「意見・判断」P122

今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝

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