人を育てた従業員ほど高く評価される 第1,089号

≪「ねぎし」のユニークな人事制度≫

1 「思い8割、スキル2割」という考え方

2 今日の「一日一言」/畏友

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1 「思い8割、スキル2割」という考え方

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根岸 榮治(ねぎしフードサービス社長)

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 牛たん、とろろ、麦飯のランチで

定評がある「ねぎし」。

 かつての売り上げ重視から理念重視へ

の転換を果たした「ねぎし」のいま

を根岸社長にお話しいただきました。

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──価値前提への転換で会社はどのよう

に変わっていきましたか。

 やはり、皆が自主的になりましたね。

 自分で考え自分で判断し自分で行動できる

社風になったことは大きいと感じています。

 例えば、「ねぎし」は現在39店舗を

運営していますが、本社や本部、本

店というものが存在しないんです。

 普通であれば店舗の上に本部、本社が

あって年商を各店に割り当てて、それ

が実行できているかを管理、監督

します。うちは逆なんですね。

──逆というと?

 私どもの場合、本部機能はサポート

センターですから、各店の売り上

げや利益がいかに上がるかを

いろいろと手助けする役割に徹します。

 当然、年商や月商は各店長が決め、

それを達成するための行動計画

も店長が立てます。

 上からの指示で動くのではなく、従業員

が計画段階から参加することで、自ら

取り組もうとする仕事の姿勢が

高まるんです。

──経営理念をいかに全体で共有できる

かも大きなテーマですね。

 アルバイトを含めて入店前研修で真っ先

に教えるのが経営理念と、それに対する

私どもの思いなのですが、他にも人事

制度でユニークな改善をしています。

 人を育てた従業員ほど高く評価される

というもので、これは他にない独自

の制度だと思っています。

 従業員が辞めていく理由の

七割は人間関係なんです。

 しかし、人をどう育てたかを人事評価

に盛り込むことによって上司は自ずと

部下に関心を持って近寄り、教育

し成長させていくことになります。

 社内の人間関係がよくなってこそ、

お客さまの喜びを自分たちの喜び

とし、親切と奉仕に努めると

いう経営理念が実現できるんです。

──従業員さんの意識も

変わっていったのですね。

 「ねぎし」の企業文化を形成している

基本的な考え方に「思い8割、スキル

2割」というものがあります。

 スキルを高めることは、もちろんとても

大事で、私どももお互いに切磋琢磨しな

がらスキルを向上させる仕組みも多く

準備していますが、ただスキルだけ

があっても思いがないとお客さま

の真の満足には繋がらないんです。

 「理念共有」と「人財共育」をとおして

本当の意味での働く喜びを知った従業

員たちが、新しい時代の中でいか

に顧客価値を創造していくか。

 そのことが100年企業への道をひら

く大きな鍵だと思っています。

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 経営理念の共有や人財共育という考え

方に至るまでの山あり谷ありの根岸

社長の歩みは本誌で5ページに

わたって取り上げています。

『致知』2018年8月号【最新号】

  「経営理念の共有が

     会社に変革をもたらす」P38

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 2 今日の「一日一言」/畏友

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 畏友というものは、その人の生き方が

真剣であれば必ず与えられるものである。

 もし見つからぬとしたら、それは

その人の人生の生き方が、まだ

生温かくて傲慢な証拠と

いう他あるまい。

     『森信三 一日一語』

今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝

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