中国情報機関は極めて有利な国際環境にある 第1,682号

 中国は伝統的に「戦わずして勝つ」という

独特の手法を我が国にも繰り出しているこ

とが詳述されている。そして中国とのイ

ンテリジェンス戦争に勝利する秘訣が

隠されている。直接的な対決を避け、

インテリジェンスによって優位な

態勢を築くというものである。

 中国情報機関は国際世論を巧みに誘導し、日本

を含む敵対国家の反戦気運を醸成し、重要人物

を意のままに操るなどの秘密工作を行なっている。

 中国がいかなる国家目標の下で、どのような

国益を追求しているのか、すなわちインテリ

ジェンス戦争と国家戦略の関連性に着目す

る必要がある。中国の国家目標は、「中

華民族の偉大なる復興」を実現することである。

 中国は歴史的に「地理的国境」概念が

希薄であり、周辺に対する影響力

の拡大を図ってきた。

 そのため、再び大国化した現在の中国が、

地理的な支配圏、または影響圏をどこま

で拡大していくのかが議論を呼んでいる。

 これに関しては、中国が「中華民族の偉大な

る復興」を御旗に掲げ、清王朝時代の「華夷

秩序」の現代版を復活することを狙ってい

るとの見方もある。

 中国の国益は「安定」「安全」および

「発展」に大まかに区分できる。「安

定」は共産党政権の政治安定や社会

の安定を意味し、共産党を脅かす

各種要因を排除して一党独裁を

未来永劫に堅持することである。

 「安全」は安全保障や国防を意味し、

他国の侵略から中国の国土、国民、

主権、共産主義体制などを

守ることである。

 「発展」とは強くて豊かな富強国家に

なることであり、その目標は経済力の

増強を基礎に、軍事や政治などの領

域における世界的影響力を拡大す

ることであろう。これらの国益

は相互連携関係にある。

 経済情報の収集も重要課題

 経済情報の意味するものは前述した科学

技術の取得に加え、世界の競合相手の経

済戦略、商業拡張計画、販売戦略、価

格戦略、重要な貿易数値、貿易上の

策略、生産上の秘密、競合者の投

資と事業計画など、幅広い。

 なかでも科学技術の取得は国家建設

において最も優先度が高い。建国当

初は主としてソ連の支援により自

国技術の向上を図ると同時に、

欧米諸国および日本から公

開と非公開の手段を併用

して、科学技術に関す

る文献などを手当たりしだい集めた。

 華僑、華人社会の活用

 インテリジェンス戦争においては、信頼でき

る協力者を獲得することが最重要課題である。

 協力者の獲得において、中国情報機関

は極めて有利な国際環境にある。

 なぜなら、世界各地に形成されている

華僑・華人社会は協力者の宝庫だから

である。世界中には、膨大な数の

僑(中国国籍を保有)、華人(現地の

国籍を保有)が散在している。

 華僑、華人は香港、台湾、東南アジア、

米国、日本、オーストラリアなどに多

く、その規模は世界で5000万人

越えている。東南アジアに3500

万人、日本には73万人の華僑

がいると推定される

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 今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝!

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