ユダヤ人は商業と金融に頼らざるをえない生活を長い間強要され続け今を生きる = 2-1 = 第 1,917 号

 亡国の民となったユダヤ人が「ネットワーク

の民」として貨幣を操り、マイノリティなが

ら世界の金融を動かしてこれたのはなぜか。

 ユダヤ商人、宮廷ユダヤ人のグローバルな

活動に着目、経済の歴史の大きな

流れが一気にわかる!

 結論を先に述べてしまえば、彼らユダヤ人が

ローマ帝国によって祖国を奪われて散り散り

になり、長い歳月、国家を形成出来ずに

生き長らえなければならなかったこと

が「経済の民」の出現の基礎的

要因になっています。

 彼らは、ユダヤ教を「民族のアイデンティ

ティを維持するための宗教」に変えること

によって、ユダヤ人としての意識を維持

しながら「ネットワークの民」として

広域に分散する共同体を結びつけ、

国家の枠に囚われない活動

スタイルを創りだしたのです。

 ディアスポラがなされた後の2000年に及ぶ、

ユダヤ人の世界規模の経済活動をたどるに

は従来のようなヨーロッパを中心とする、

「国家」の枠組みでのユダヤ史のとら

え方を改め、イスラーム世界や中央

アジア、アメリカ大陸を含めた

球規模での彼らの足跡を、世界

経済の動向とつき合わせな

がら見ていくことが前提になります。

 簡単に記してみると

1、ディアスポラ以後に「商人」として

の生き方に特化

2、ユダヤ教の神殿の宗教から共同体の

宗教への転換

3、中世イスラーム世界でディアスポラ

共同体が定着

4、ユーラシア規模のイスラーム商圏での幅

広い活躍によって金融のノウハウを蓄積

5、それらを大航海時代以降の資本主義経済

の勃興やヨーロッパ金融の発展に生かす

6、イギリス帝国の金庫番、アメリカの金融

覇権のパートナーとなり、経済の世界化

を主導するとなります。

 そうした「ダイナミックな商業の民」として

のユダヤ商人の全体像を描き出していく

ことが、本書の目指すところです。

 重複になりますがその際に、自らの「国」を

持たず、さまざまな国の中に散らばって暮ら

しながら、国の枠を超えた交易や商業に

従事してきた彼らの活動をとらえる

には、個々の国の内部状況を見る

だけではなく、絶えずそれらを

世界的、経済的な流れの中で

とらえることが必要になります。

 世界史を、それぞれの国の「国家史」の集合

体としてとらえてしまうと、どこの国でも

マジョリティではなかった彼らの活動が

姿を没してしまい国際的なつながり

と移動による伝播性を追うこと

ができなくなるためです。

 宮崎正勝『ユダヤ商人と貨幣・

         金融の世界史』

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 今回も最後までお読みくださり、

    ありがとうございました。感謝!

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