「生き者」は「生き物」をつくらなくてはいけない 第 766 号

 書や絵画、作陶、篆刻など幅広い分野の美術

作品を創作する美術家の清水義光さん。

 自然と人間ということを強く意識した芸術

感は、とてもユニークです。

───────「今日の注目の人」───

清水 義光(美術家)
  ×
髙﨑 正治(建築家)

───────────────────

【清水】 
 僕もまた、自然と人間ということを強く

意識しながら仕事をしてきました。

 随分前ですが、出光美術館で中国の

焼き物展を見たことがあります。

 焼き物を時代順に遡っていくと、

いろいろな発見がありました。

 漢、唐時代の焼き物はとても形状が豊かで、

戦国時代の青銅器となると摩訶不思議な

雰囲気を醸し出している。

 どれも大変素晴らしい作品でしたが、一番

最後に陳列されていた歴史上、よく分かっ

ていない新石器時代の焼き物を見た瞬間、

僕は思わず抱きつきたくなるような

衝動に駆られたんです。

【髙﨑】 
 なぜですか。

【清水】 
 それが自分でも分かりません。ただ、僕

なりの表現をすると焼き物ではなく、ま

るで生き物のように映ったんですね。

 僕はまだ二十代でしたが、「生き者は

生き物をつくらなくてはいけない」

強く思ったことを覚えています。

 これが美術家としての僕自身の

テーマとなりました。

 僕たちが住む地球の中心にはマグマと

いうエネルギーがあります。

 自分の赤い血をマグマに変えてしまったら、

もっと新しい世界が開けるのではないか

いう発想で作品をつくり続けてきました。

 僕の焼き物は昔ながらの手捻りですが、そう

いう思いで茶碗や花器に取りかかると、いつ

の間にか怪獣みたいな形に仕上がっている(笑)。

 もちろん、最初から怪獣をつくり

たいわけじゃないですよ。

 上半身裸になって土を捏ねたり、時に上

から投げたり、足で踏んづけて固めたり

して、もう何が起きるか分からない。

 その中からパッと自分が求めていた

姿が見えてくる瞬間があるんです

【髙﨑】 
 考えもしなかった世界に

ぶつかるのですね。

【清水】 
 そう。この体が自分と思っている世界

を超えた外の世界に入ると、すごく

楽しいんですよ。

 自分を忘れて何かに無心に打ち

込んでいる瞬間に……、

※芸術の道を追い求めてきた清水

さんが至った境地とは?

 最新号で詳しくご紹介しています。

 『致知』2017年9月号

          特集「閃き」P58

今回も最後までお読みくださり、ありがとう

            ございました。感謝!

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