「忍耐が大事」「感情を表に出さない」とか.忍者っていかにも日本的 第 928 号

 忍者、忍術と聞けば、遠い昔話のような

イメージがありますが、現代にそれを

受け継いでいる人がいます。

 甲賀伴党二十一代宗師家の

川上仁一さんです。

 川上さんが語る忍者、忍術とは、

どのようなものなのでしょうか。

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川上 仁一(甲賀伴党二十一代宗師家)

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──川上さんは甲賀流忍術の伴党忍之伝

を継承する「現代に生きる忍者」と

して国内外でご活躍です。

 忍者といっても、呪術、武術を駆使する

暗殺者とか、だいたいは誤解された

忍者、変容された忍者像が真実

のように思われています。

 もう一方には、忍者は本当に存在した

のか?という懐疑的見方もあります

し、非常に広い幅で忍者は捉え

られてきたんです。

 ですから、忍者の術技や歴史などを

含め、学術的な研究をしたいという

思いがずっとあったんですが、

2011年に三重大学が日本

で初めて忍者と忍術を

総合的に研究する

ことを決めたんですね。

 それで、私も縁あって三重大学社会連携

センターの特任教授にしていただき

くの先生方とともに、研究はもちろん、

様々なイベントを含めて、忍者の

実体を伝える活動に取り組んできました。

──これまで忍者・忍術研究というのは

日本になかったのですか。

 ほぼないです。

 学問的な総合研究は全くといって

いいほどありませんでした。

 あっても学術的じゃないんですよ。

 フィクションが入ったり、事実に基づ

かない伝承が書いてあったり。

──一方の海外では、「NINJYA」として

関心が高いようですが。

 そうですね。私も大学や行政の支援の

もと、国際交流や地域振興も兼ねて

毎年海外に行かせていただいて

いますが、モンゴル、フラ

ンス、イタリア、ブルガ

リア、アメリカ、

2017年はベトナムにも行きました。

 もうすぐ20か国近くになるん

ではないかな。

──海外の人には、どのようなこと

を伝えているんですか。

 海外での私の担当は、忍術の伝承や実技、

忍者の心構えといった精神的な部分の

講義に加え、「抜き足」「差し足」

などの歩き方、心身を統一する

呼吸法などを、実演を交えて

分かりやすく説明しています。

 講義後には、質問コーナーを設けて

いるのですが、興味本位の質問

はまずありません。

 関心がある方が聞きに来ているので当然

かもしれませんが、真面目に忍者につい

て知ろうとしていますし、すごく

マニアックな質問もあります。

 後から詳しくお話ししますが、例え

ば、「忍耐が大事」「感情を表に

出さない」とか、忍者って

いかにも日本的なんですよ。

 これからもそうした部分を海外の方に

理解してもらうことで、日本の素晴

らしさを知ってほしいですし、

海外の関心の高まりに

よって、逆に日本人

がもっと忍者や

忍術に目を

向けてくれればと願っていますね。

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『致知』2018年2月号

       連載「活機応変」P56

 2018年2月には、三重県伊賀市で「国際

忍者学会」が発足し設立大会も開催され

たようです。

 これまで古文書の解析などを中心に研究

を進められ、世界中の研究者をつなぎ

研究の質を高めていかれるようです。

(2018年1月30日毎日新聞夕刊)

今回も最後までお読みくださり、

     ありがとうございました。感謝

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